ねずみ・害虫駆除をもっと知ろう

ねずみやその他の害虫の詳しい生態や、駆除をする上での正しい知識などを学ぶことができます。

ネズミの生態を知りましょう!

ネズミの仲間がいて、どんなものが好みでしょう?

日本家屋で見かけるネズミは、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミの3種類がいます。
室内や外周で目撃され、住居、建物に被害を与えますので見つけても触らないことです。
ネズミは生息箇所や特徴が異なるため、駆除したいと思ったら見分けることが大切です。
「見分けつかないな?」と思ったら、日本ではクマネズミと考えるのが優先です。

ドブネズミ
体長:20~28cm 体重:200~400g しっぽの長さ:18~22cm
ドブネズミ
身体の特徴
  • 目が小さく寸胴な体系
  • 灰色の腹部
  • しっぽが短い
  • 糞(フン)は先がとがっていて丸くない、大きさ(10mm)
寿命 2年~3年
性格の特徴 どう猛な性格、好き嫌いなし(特に肉・魚は好物)、泳ぎが得意(1分間で4~8m泳ぐ)、ロープや紐に乗っからない(苦手)
仲間の見分け方 仲間の中で最も大型、床下で安心、外側から来ます、下水溝で見かける。川辺の近くで見かける
クマネズミ
体長:15~25cm 体重:100~200g しっぽの長さ:17~30cm
クマネズミ
身体の特徴
  • 目が大きい
  • 細身の体
  • しっぽが長い
  • 糞(フン)は動きながら排泄しますので、バラバラに落ちて細長い、大きさ(7mm)
寿命 2年~3年
性格の特徴 警戒心が強い性格、好き嫌いなし(特に雑穀は好物)、泳ぎは苦手、綱渡りは特技です。
仲間の見分け方 仲間の中では中型、体長より長いしっぽが特徴、天井で安心、壁伝いで移動、配管も登ります、天井や屋根裏で暴れて音が聞こえます、家(屋内)に巣があります。
ハツカネズミ
体長:6~9cm 体重:15~25g しっぽの長さ:5~10cm
ハツカネズミ
身体の特徴
  • 目が大きい
  • 非常に小柄の体
  • 体長としっぽが同じ程度
  • 糞(フン)は米粒位に小さい、両端が尖ってます、大きさ(5mm)
寿命 1年~2年
性格の特徴 身軽で身のこなし最強、好き嫌いなし(特に雑穀は好物)、泳ぎは苦手、綱渡りは特技です。
仲間の見分け方 仲間の中では小型、都市部より自然環境(農村など)に隣接している建物に多いです。

ネズミの習性

下水道の普及することでドブネズミが増加し、高層ビルの建築が増加することで垂直移動の得意なクマネズミが増加することになりました。都市部、住宅地で被害が拡大しております。

  • 夜行性です。日没後と夜明け前に活発に行動します。
  • 固いものをかじり、エサを食べるため歯を磨いています。
  • 見つからないように壁際や物陰を通り、広い空間・道路を横切ることはありません。
  • 自分の作った巣を中心に行動します。エサを確保できるように縄張り意識が強く、他のネズミを威嚇し、排除します。
  • 移動経路や行動範囲に新しい物があると強く警戒し、物の配置が変わっただけで警戒します。
  • 行動範囲内でいつもと違う状態や物の配置等を強く警戒し、最初は入りません。エサやエサ場に関しては特に敏感(異物反応)に行動します。ただし、時間の経過とともに慣れてきます。

ネズミの及ぼす被害

  • 衛生面の被害感染症、皮膚炎、精神的な障害など
  • 都市機能面の被害鋭い歯で配線を噛み切る通信障害、停電、火災、交通被害など

ネズミに寄生するダニ被害

ネズミの身体に、イエダニやノミなどが寄生しています。
ネズミが死ぬことで血を吸う相手がいなくなり、近づいた人間の血を吸うことがあります。イエダニやノミが原因で皮膚炎を発症してしまいます。腹部や太ももから吸血されることが多く、冬場に被害が多く発生します。

ゴキブリの生態を知りましょう!

ゴキブリの仲間がいて、どんなものが好みでしょう?

最古の有翅(ゆうし)昆虫で2億5千万年前から生息していたと言われています。
毎年多くの人が最も嫌われ者として害虫として名前が挙がります。
ゴキブリは不快な見た目、病原菌の媒介、アレルギーの原因となります。

クロゴキブリ
体長:30~40mm 体色:黒褐色
クロゴキブリ
生息の特徴 全国の一般家庭でよく見かける
卵の数 1卵鞘(卵の入った鞘)内の数:20~30個
産卵回数 一生に15~20回の卵鞘を産卵
成虫の寿命 6カ月~7カ月
チャバネゴキブリ
体長:11~15mm 体色:黄褐色
チャバネゴキブリ
生息の特徴 全国のビル・飲食店などでよく見かけるチャバネゴキブリで黄褐色です。
最近では駆除薬剤に抵抗性を持つチャバネゴキブリもできています。
北海道・本州・四国・九州に分布し、寒さに弱く、暖かい室内で発生します。
卵の数 1卵鞘(卵の入った鞘)内の数:30~40個
産卵回数 一生に3~8回の卵鞘を産卵、雌成虫は卵鞘を持ち歩き、幼虫に孵化させます。
成虫の寿命 4カ月~5カ月
ワモンゴキブリ
体長:30~45mm
ワモンゴキブリ
生息の特徴 南九州から沖縄を中心に生息していましたが、ビルの増設、地球温暖化の影響もあり生息域を拡大し、全国で見かけます。
卵の数 1卵鞘(卵の入った鞘)内の数:5~18個
産卵回数 一生に10~80回の卵鞘を産卵
成虫の寿命 4カ月~5カ月
ヤマトゴキブリ
体長:25~35mm
ヤマトゴキブリ
生息の特徴 雌は羽が短くて腹部の中央位まであります。日本固有種であり、東北から近畿地方に分布し、北海道でも生息します。寒さに比較的強く、屋外・屋内で生息します。
卵の数 1卵鞘(卵の入った鞘)内の数:平均12個
産卵回数 一生に6~10回の卵鞘を産卵
成虫の寿命 4カ月~5カ月

ゴキブリの習性

  • ゴキブリは夜行性で群れを作り集団生活します。
  • 見た目の悪さ、突然に目撃、不潔な印象で不快感となる。
  • 狭い所、暗い所、暖かい所、湿気の多い所を好んで住みます。
  • 雑食。食べかす、壁紙、書籍、仲間の糞(フン)、髪の毛、ホコリ等を食べます。
  • 繁殖力は非常に高いです。
  • 壁に沿って走ります。

ゴキブリの及ぼす被害

  • 衛生面の被害糞(フン)、死骸などがアレルギー症状を引き起こす要因となる。病原菌の運び屋です(サルモネラ菌、赤痢菌、小児麻痺ウイルス)。
  • 電気系統の障害を引き落ともある。

シロアリの生態を知りましょう!

シロアリはアリの仲間ではないの?!

シロアリは、アリの仲間でなく、食べ物も生態も全く違います。どちらかというとゴキブリの仲間になります。
家屋に被害を及ぼすシロアリは5種類います。主なシロアリはヤマトシロアリ、イエシロアリなどですが、被害の多いのは80%ヤマトシロアリになります。

ヤマトシロアリ
体長:3.5~7mm 体色:黒褐色
翅長:7.0~7.4mm 翅色:淡黒褐色・半透明
ヤマトシロアリ
生息の特徴 羽アリは、温暖な沖縄で2~3月、東北や北海道では6月頃、それ以外の地域は4~5月日中の雨上がりで少し蒸し暑い日の昼間から夕方頃に飛び立ちます。
巣の特徴 1つのコロニー(巣)で個体数は1~2万匹程度を想定され、行動半径も狭いです。1戸住宅に2~3個のコロニー(巣)が見つかることもあります。また少数のシロアリがコロニー(巣)を再生することがあるので注意が必要です。
イエシロアリ
体長:7.4~9.4mm 体色:黄褐色(頭部は暗褐色)
翅長:9.2~12.8mm 翅色:淡黒褐色・半透明
イエシロアリ
生息の特徴 羽アリは、6~7月頃の蒸し暑い日の夕刻頃に飛び立ちます。この時室内外の電灯に集まる傾向があり、風に乗り、しばらく飛び新しい雌雄のカップルとなり新しいコロニー(巣)を作ります。
巣の特徴 建物の壁の隙間や浴室下の土の中、さらには建物から離れた木の切り株などに特別に加工した巣を作ります。シロアリの数は数千~数百万匹に達することもあります。この巣からの行動範囲は100mに及び場合もあり、この本巣と被害箇所の間に分巣を作る場合もあります。

シロアリの生態

シロアリは女王と王の二人を中心に社会(巣)が出来ています。卵から幼虫・成虫のほとんどのアリは働きアリとなります。一部は兵アリとなります。
コロニー(巣)が拡大すると、羽アリは新規の場所へ群れ(数100~数1000匹)を作り飛んでいきます。そこで新しい雌雄のカップルとなり新しいコロニー(巣)と作ります。

シロアリとクロアリの見分け方

  • 触角クロアリは「く」の字状の形をしています。シロアリの触角は数珠状の形をしています。
  • クロアリは前翅(100%)が大きく、後翅(60%位)が小さいです。シロアリの翅は前翅・後翅とも形・大きさも同じになります。
  • アリは腰の部分がくびれていますが、シロアリはくびれがなく寸胴な形状になります。

コバエの生態を知りましょう!

コバエの仲間がいて、どんなものが好みでしょう?

コバエは総称であって、かなりの種類がいます。
コバエは見た目がほとんど似ているので見分けが難しいです。
生態もそれぞれに特徴があります。

ノミバエ
体長:2mm 体色:黒褐色
ノミバエ
種類の数 日本で約20種類 世界では約2,400種類
生息場所 腐った植物やゴミなどに発生し、色々な食品、特に肉などの内部に産卵する。
特徴 身体が小さく動きが俊敏であり、食卓や台所などを歩き回ったりする。
食品衛生上も重要な問題となっている害虫です。
ショウジョウバエ
体長:2mm 体色:黄赤色
ショウジョウバエ
種類の数 日本で約260種類
生息場所 腐った果実や生ごみなどに発生するコバエです。
特徴 食品の回りに集まることが多く、台所を中心に活動します。
チョウバエ
体長:5mm 体色:黒色
チョウバエ
種類の数 日本で約50種類
生息場所 湿地や沼などの水際に生息します。
お風呂や台所の排水まわり、下水道などのヘドロからも発生し、室内に侵入することが多いです。
特徴 身体の表面に毛が密生していて、夜行性の為昼間はトイレの壁などで静止しています。
キノコバエ
体長:2mm 体色:灰褐色
キノコバエ
種類の数 日本で約150種類
生息場所 成虫は湿気が多く、薄暗いところ、腐った植物などに発生します。
観葉植物の腐葉土に混入した卵から成虫が室内で発生することが多いです。
特徴 身体が小さく動きが俊敏であり、エサは観葉植物の土に生える真菌類(キノコなど)や観葉植物の養分を茎から吸います。

コバエの害について

病原菌などは媒介しません。
見た目に不快感があり、植物や糞尿の集まるため食品工場や飲食店に深刻な被害を与えます。
有効な対策として常に掃除を行い、清潔にすることで発生しない環境作りが有効になります。
生ごみを廃棄し、水たまりを作らず誘引源をなくすことも有効な対策です。

ハエの生態を知りましょう!

ハエの仲間がいて、どんなものが好みでしょう?

ハエの種類は、イエバエ、センチニクバエ、オオクロバエといます。
イエバエは、人の生活環境に生息し、自然環境でほぼ存在していません。家屋内に浸入して台所、居間、トイレで多く生息します。
クロバエは糞を食べるものが多く、ニクバエは肉食性で動物の死骸や糞に発生します。蛾の幼虫、カエル、鳥のひななどに寄生することもあります。

ハエの特徴

ハエは、羽化後4~5日して産卵を開始し、1回に50~150個、一生に500個の卵を産みます。卵は乳白色、長楕円形で、1日程で孵化します。
幼虫は約1週間で成熟し、乾いた場所でさなぎになり、4~5日で成虫になります。

ハエの害について

ハエは単に食べ物に集まるだけでなく、大腸菌、黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、赤痢菌、腸炎菌など色々な病原菌を媒介しています。
ハエは汚い所を歩き回り、足、身体についた病原菌を運搬します。
ハエによって人や家畜に媒介する病気は、赤痢、コレラ、O-157など60種類以上もあります。